今、演劇界にいる、かつて80年代、90年代に活躍した演劇人は、YouTubeに進出しないのだろうか。芸人さんがYouTubeに進出をしはじめていて、活動の範囲を広げている。
演劇とYouTubeの表現の場としての違いは、もちろんある。しかし、これから通信回線が格段によくなるから、10分のネタ動画という以外に30分の教育系や、テレビモニターへ映してみる動画のニーズもでてくる。
YouTubeのメリットは、公開までのハードルが低いことで、デメリットはパッケージ化した販売はリアルイベントと相性がよいため、映像化したものを完全無料で見せることへの抵抗があるかもしれない。
(仮に基準に沿って広告がついたとしても、正直収益効果は期待できない)
現在、活躍しているYouTuberを見ていると、70年代、80年代のサブカルチャーの若者に姿を重ねてしまう。「好きなことをやって、好きなことで生きていく。」それが、「役者」や「パフォーマー」から、リアルスペースでなく、画面の中に移ったということで、それが収益になる方法が見えて、マスメディアにでなくても、食べられるようになっていった、というところではないか。もちろんメディアとのクロスが起きている。
アフィリエイトやインフルエンサーとは、違う形の「表現者」がSNSやYouTubeで活躍をはじめている。これは、端的に「小劇場」という誰でも表現ができる場が与えられて、小劇場が活発になり、そこから才能が羽ばたいていったように、「YouTube」という場が与えられて、そこから、ここ2年程で急激に才能が集まり始めている。
アニメや声優などの世界は、すでにコミケや声優イベントが以前からあるが、芝居の分野では、少ないように思える。