東京雑記

‐Tokyo Miscellaneous Notes‐

映画『トロイ』アキレスの苦悩

トロイ (字幕版) 

 映画『トロイ』をAmazonプライムで観ました。女性をきっかけに戦争が起こり、「死」の連鎖が起こり、どちらかが滅びるまで闘いは続いていきます。

 

 集中力が必要な映画。作品の天地人を観客と違う場所に設定すると、連続ドラマやシリーズ物ならば、徐々に入り込めますが、映画の場合は、『トロイ』のような歴史モノであっても、日本人には馴染みが薄い話だと集中していないと話の筋や感情がそれていきます。集中して観ていくと、普遍的な人間のサガを描いているので、すんなり入ってきます。

 

 話し合いは無理でも王子と寝取られた旦那が闘技場で決闘していたら、戦争にはならずに多くの人は死なずに済んで、『トロイの木馬』に街も壊されることはなかったのでしょう。

 アキレスは『永遠の名誉』のために闘いに参加しますが、いとこを失い、むなしさを感じます。いとこを殺したトロイの王子はアキレスに殺されます。遺体を馬につなげて、自陣まで帰るのですが、王が忍び込み、息子の遺体を返してくれ、と嘆願します。

 

 アキレスは王の勇気に感銘を受け、12日間攻撃しないことを約束し、遺体を王に返します。王は王子を弔います。戦争がなければ、この犠牲はありませんでした。そして、この戦争の火種を創った王子の弟は生き残っております。

 

 誰も得しないこの戦争。時を戻すことはできないので、アキレスは自分の友人や兵を国に返します。そして、自分はやり残したことをやる、と言って、最後の闘いに挑みます。

 

《余談》

 勉強中のシナリオの課題が『死』ということで、身近な設定だと、家族や友人の大切な人間の「死別」が主人公に影響を与えていく様を描くことだと考えて、違うパターンで描けないか、と前回の「ジョーカー」からの流れで「トロイ」でした。

 

 また令和・東京・日本人という天地人をすこし変えた物語を創りたいこともあり、今晩もアイディアをこねております。