東京雑記

‐Tokyo Miscellaneous Notes‐

なぜ、「ヱヴァンゲリヲン」と旧字体になったのか?

「ヱヴァンゲリヲン」と「エヴァンゲリオン」

なぜ、「ヱヴァンゲリヲン」と旧字体になったのか、ご存じですか?

テレビ版のタイトルは「新世紀エヴァンゲリオン」。これは物語の設定となる2000年や2015年がテレビアニメの放送時において「新世紀」だったからです。その後、劇場版を上映するにあたり、設定の2015年は、すでに「新世紀」ではなくなっていました。物語の設定に現実世界がおいついてきたのです。進行中の物語を表現するために旧字体を使い、「新世紀ヱヴァンゲリヲン」となったのです。そして、新しい劇場版を上映するときは設定していた2015年は過去となりました。物語を現実が追い越しているのです。そのため、映画のタイトルから「新世紀」外し、「シン・」となりました。そして、タイトルは「エヴァンゲリオン」とあらためて、名乗れるようになったのです。

 

「エヴァ」は「ガンダム」になれるか?

 庵野監督は、「エヴァ」を「ガンダム」にしたいと言っています。今後のユニバーサルの世界展開で、どのように軸を立てていくのか、その一端が「破」から「Q」への流れで垣間見えます。物語は「破」で新世界へと突入し、「Q」で、「まごころを君に」に繋がります。そして、「Q」は新世界を構築する設計図を示しています。

「シン・エヴァンゲリオン」では、さらにその後の大地までも赤く染まった世界で繰り広げられる物語になり、サードインパクトの手前まで、巻き戻っていくのではないか、と思います。

 

<エヴァの物語の約束事>

・エヴァの呪縛

・第三新東京市が舞台

・主要キャラクターでオリキャラ1名はOK。

 

<今後のエヴァの見どころ>

・サードインパクトは起こるのか?

 ・綾波レイを救えるか?

 

物語の軸は何か?

これは、「綾波レイ」を救えるか? ここがクライマックスになります。

シンジは自分のために、レイを救おうとします。それはシンジが望む未来(世界)がレイと一緒にいる世界だったからです。そして、またゲンドウが望む世界も、ユイと一緒にいる世界なのです。しかし、そこにシンジはいない。

 

「綾波レイ」=自分にとって大切なもの

ウォークマンはシンジにとって大切なものでした。だから、綾波レイはウォークマンに形を変えて、シンジと一緒にいる未来を選んだのです。それにシンジは気づいていません。綾波レイと同じ姿の「アヤナミレイ」はシンジにとっての「綾波レイ」ではないのです。

 

サードインパクト

創り手は意識して定義していないと思うのですが、学校では、中学から高校に変わるとき、環境が変わります。小学校から中学校への変化をセカンドインパクトとすると、中学から高校への変化はサードインパクトです。人ととの関わりの中で生きていて、その関わりがなくなれば、世界は消えてしまう、としたら、何かを失われることは人生において、頻繁に起きてきます。

庵野さん以外の「エヴァンゲリオン」

物語が永遠に進んでいくフォーマットだと、物語が変わってしまいます。世界観が難しいです。エヴァは単純に、ガンダムのような「カッコいい」プラグスーツとマシンが登場し、得体のしれない敵と戦う少年の物語でよいのです。

そのために、誰かが続編を創りやすくするために、「3.0+1.0」になるのです。

 

「序」「破」「Q」で完結しているのですが、それでは、次の物語が生まれません。

そのための「:||」です。物語は、世界はセカンドインパクト後まで、戻り、シンジの理想とした世界まで戻ります。そして、「序」のラストまで、進みます。

 

「:||」の構成

「Q」の物語の決着を90分程でつけて「終劇」がでます。それは時が戻るということではなく、フォースインパクトにより、破壊されたリリスが「シンジ」の望む世界として、新たに創造されます。それは、リバースではなく、新たに構築された世界なのです。そして、そこから、新たな物語が「第三新東京市」から始まります。「序」の世界です。そこで、物語が始まる、序章をつけて、「つづく」ではないでしょうか。

 

<2023.02.13追記>

「シン・エヴァンゲリオン」

2021年夏、渋谷の映画館で楽しみました。

映画館の中で私は永遠の14歳なのかもしれません(^ ^)。